偽神狩りのオリヴォスフィア

イオス大陸の中心都市ラグリフィア。秩序と信仰に支配された国で、カナメとリコは教祖リリアの姿を目にする。

村人の信頼を得て衣服と宿を手に入れ、ようやく訪れる安らぎのひととき。リコにとって初めての温かい食事と休息の中、カナメが見せたのは不器用な“笑顔”だった。

追放者が暮らす「フルメアの隠れ里」へ向かうカナメとリコ。村の依頼を受け森で魔物を討伐する中、どこか噛み合わないような噛み合うような二人。衣食住に翻弄されつつも、二人は偽神狩りの旅を一歩進める――。

偽神を討った後の夜。休まず飛び続けるカナメに、リコは必死のツッコミ。狩りと野宿、素朴すぎる食事、そして翼に包まれる眠り──戦いの余白が描かれる一篇。で我慢できるかぁ！！もっとちゃんといい生活をしてよ！！

創造神の領域を後にし、向かうは偽神エクスタシスの支配するイオス地方。勇者カナメとリコ、一心同体の二人が挑む次なる戦いが幕を開ける。

白き神域で出会った創造神は告げる。帰る場所を捨てた勇者カナメ、地球に戻れないリコ。二人に突きつけられた選択は、再び偽神を討つこと。

「俺はもう、この世界にいられない」——偽神を倒した勇者カナメは理の外へ消えていく。残されたリコの一心の願いが、運命を揺り動かす。

魔王化の呪いに抗えず沈むカナメ。だがリコの叫びが届いた時、彼は剣を握り直す。「俺は俺でいたい」──精神世界での決断が未来を変える。

神を名乗る異形・ラメンティスが現れた。告げられたのは「勇者は魔王」という絶対の定義。抗う術はあるのか──。

「お前、何者だ」──魔王化の呪いを経て、勇者カナメとリコはついに心を交わす。だが安堵も束の間、神を名乗る異形が現れ……